京都で町家に出会った。―古民家ひっこし顛末記 (文春文庫)価格: 620円 レビュー評価:4.0 レビュー数:3
2000年に出た単行本『東京育ちの京町屋暮らし』の改題・文庫化。
著者は作詞家として活躍したのち、結婚を機に京都へ移り住み、エッセイなどを発表している人物という。
本書は、京都の町中で町屋を探し、修理に修理を重ね、引っ越すまでの奮闘記である。
あるとき町屋暮らしを決心した著者だが、驚くほどの困難が待ち受けていた。まず、町屋を貸してくれるという大家さんが見つからない。京都人特有の閉鎖性と猜疑心のためである。さらに、やっと見つかったと思っても、京都っぽい事情で駄目になってしまう。このあたり、読んでいて泣けるくらいだ。
最後には悪くない物件